第13回 三田 隆生

去る平成277月、鳩ヶ谷本町商店街振興会館で昆虫の展覧会が開催された。その仕掛け人が鳩ヶ谷の昆虫博士、三田さんだ。

「あの人は虫に関して凄い人」

そんな噂は何度も耳にしたが、どう凄いのか、ずっと気になっていた。

 

コロンブス、マゼランの大航海時代、冒険家の仕事は新大陸で動植物を採集することだった。彼らはキャッチャー(採集人)と呼ばれ、持ち帰ったお宝を買い取るスポンサーが資金を提供するというビジネスモデルがあった。まさに三田さんは一攫千金を狙う、キャッチャーを生業としてきた。

 

30年以上前、高校生の時に原宿竹下通りにあった、知る人ぞ知る、昆虫標本の専門店に出入りしていた。そこで昆虫標本製作の大御所に出会い、師事。標本製作に没頭する。店舗のあった原宿のマンションに寝泊りしながら高校へ通っていた時期もあったという。

「自分がピンを打ってた標本は見れば分かる」今にも動き出しそうな躍動感ある標本作りに絶対的な自信を持つ。

キャッチャーは国内から海外までスポンサー次第で現地へ飛ぶ。熟知した昆虫の生態と経験に裏付けられた採集活動と標本製作に没頭した日々。その後、昆虫専門誌の編集長を務める。昆虫に関わるプロとして様々な出会いがあり、その人脈と専門知識を生かし、近年は移動式昆虫展覧会やイベントの企画も手がける。

 

ダーヴィン、ファーブル、生物全般、地理、鳩ヶ谷見沼代用水の生態系、そして、農薬問題、環境問題。興味ある話は止まらない。

虫のことが分かると、色んなことが見えてくるという。

鳩ヶ谷の昆虫博士、三田さんは虫の大好きな少年がそのまま大人になったようだった。

 

助手をしている若者に三田さんとの馴れ初めを尋ねると、モンスターハントというオンラインゲームで、知り合ったとのこと。三田さんは、ゲームの中でも虫を採集していた。